海上自衛隊 観艦式体験記

2015年に幸運にも観艦式のチケットが当選し護衛艦おおなみに乗ることができた。写真を多めに当日のことを書いてみようと思う。

こちらが当選すると届く乗艦券。表には大きな観艦式の写真と共に地図や日付、そして下の切り取り部分が実際の乗艦券になっている。裏には当日の注意事項や持ち物などが記載されている。販売される軽食には数に限りがあるのでお弁当を持参してくださいというのもある。当日は朝乗艦すると夕方まで船を降りることはできない。朝の8時頃に出航し戻ってくるのは16:50分ごろ。持っていくべき物の準備を怠るとちょっと大変である。

当日の朝、最寄り駅の汐入駅に到着。ここから歩いてくと道中すでに海に浮かぶ護衛艦や潜水艦が見えてくる。ただ07:45までに船に乗らなければいけないのでゆっくり見ている暇はなかった。始発の電車で行ってもぎりぎりの時間となってしまった。受付を済ませ足早に自分の乗る船を探す。見つけて乗ろうとすると船の前には整列して乗艦を待つおおなみの乗組員がいた。船に乗ったのは7:30頃だったと思う。かなりぎりぎりだがなんとか間に合った。

船に乗って甲板上を少しうろうろした後すぐに行ったのは艦橋だった。なぜなら出航ラッパや出航時のやり取りなどを見たかったためである。船様々なやり取りがあり船がタグボートにより引き出され船が動き出す。様々な号令などが艦橋ではいきかい出航ラッパが鳴り響く。

※出航ラッパは03:00から

「航海長操艦、両絃前進微速赤黒なし、進路135度」こういったやり取りを生で見れるのは貴重な経験である。

落ち着いたところで艦橋内の様々な写真を撮る。なるほどこうなっているのだなと色々知ることができた。艦の状態を一目で見る事ができる表示盤や海図台、ヘリ甲板のモニター、操舵舵まで見るものすべてが新鮮で面白かった。

出航後は艦橋から海を少し眺めた後に艦内を歩き回ることにした、艦橋から前部の甲板から後部のヘリ格納庫、操縦室まで入ることができた。船のところどころにはあらゆる消火装置などがずらっと並んでいた。案の定CICには立ち入り禁止となっていた。艦内を見た後は甲板に出て兵装などの写真を撮っていた。喫煙室にも行ったのだが扉の窓から見える室内はかなりもくもくで入る気はしなかった。

その後に装備展示が始まる。まず127㎜主砲の説明から始まり旋回させてみせたが非常にスムーズだった。またCIWSの展示では砲身を回転させてくれたのだがこれがすごい音でそんなわけないのだが撃ったのかと思ってしまった。これが発砲したらどれだけうるさいのかは想像するしかない。

出航してしばらく続々と艦艇が集まってきた。速力12ノットで護衛艦しまかぜの後ろに続いていた。

甲板にいると突然潜水艦が右舷で浮上してきた。航行中の潜水艦を生で見るのは初めてだったので面白い経験であった。

艦橋の横で望遠鏡を除く。貴重な体験だった。写真。いずもが通り同じヘリ空母でも圧倒的に大きさが違ってびっくりした。日本がここまで巨大な船を持っているのだなと実感させられた。

再び艦内を見て資料用に様々なものを写真に記録に残していった。おそらくこんなのまで撮影したのは私だけであろう。その後は甲板で兵装などの写真を撮影していた。

そして観艦式の時間となった。水平線の向こうから大艦隊が見えるすごい壮観な光景だった。私の乗っていた護衛艦おおなみは授閲艦艇で戦術運動を展示することになっている。以下は観艦式の予定内容である。

航行の後護衛艦しまかぜから祝砲が発射され艦艇の一斉ターンを見る。船がここまで急な旋回ができると思うとすごい。

潜水艦の浮上と潜行。光が当たって綺麗に撮影することができた。

P3Cから対潜爆弾が投下され水中から水しぶきが上がる。若干の振動が船まで届いていた。これで潜水艦を狩るのかと思うとすごい。

観艦式が終わると艦艇はそれぞれの方向に解散していった。その際にイージス艦のこんごう型なども撮影することができた。

観艦式の後に音楽隊の演奏がヘリ格納庫であった。長い航海のため観艦式自体以外にも楽しめる要素がある。

船は港への帰路につくがしばらくは近くを航行する他の艦艇を見ていることができた。特にできることもないため艦橋の横についているブリッジウイングで海を眺めたりしていた。後部甲板上ではブルーシートを敷いて寝ている人もいた。

夕方になり横須賀へ戻ってきた。他にも民間の船舶がいるため艦橋にいると報告や指示などして航行している様子を見ることができた。そして入港時には横須賀米軍基地のイージス艦や空母なども見ることができた。

日が沈んできてあたりが暗くなってくる。海の上での夕方の護衛艦の絵はなかなか絵になった。

そして17時ごろ横須賀に戻ってきた。タグボートが船を移動させるところなども見ることができた。タグボートってすごいですね。そして最後一日お世話になった護衛艦おおなみから降りる。本当に貴重で新鮮な体験ができて大変満足な一日だった。