2018年 グアム射撃旅行

2018年の3月のある日、職場で前回のグアム旅行に一緒に行った友人と話していた。そして出てきたのはもう一度行って銃を撃ちたいというものだった。私は2回行っていたのでもういいと十分だと断った。だが友人は何度も誘ってきた。私も心の中でまだ撃ちたいという思いがあったのかいつの間にか了承し前回一緒に行った4人組がまたそろった。

飲食店で酒を交えながら作戦会議が始まった。いつ行くか、旅行の内容、職場への許可など色々前回と同じように話し合った。そして2018年の11月17日から土日を利用して2泊3日で行くという内容で決まった。撃ちたい銃ややりたいことを決めていく。今回変わったのは前回行ったGOSRだけでなくCQB GUAMというもう一つの日本語の通じる屋外射撃ツアーにも行くということだった。なんでも動きながらの射撃などタクティカルなこともやらせてくれるらしい。

それぞれ撃ちたい銃とやりたい内容を決めてリストを作成していく。そして航空券の予約や空港での入国審査を素早く抜けるためにESTAというのに申し込んだ。これは14ドル払い、全員の家族情報などを提供することで入国審査では通常の列ではなくESTAの専用レーンからスムーズに通れるというものだった。全員の名前から生年月日、家族構成など入力が大変だったが過去2回のグアムへの旅での入国審査にかかる時間のうんざりしていたのでやることにした。それ以外ではホテルは前回と同じところにしHISで航空券とセットで申し込んだ。一人約8万円ほどで航空券とホテル2泊3日のセットだった。後はほとんど射撃代金である。

数か月の間計画をみんなで詰めて旅の詳細を詰めていった。楽しい時間だった。旅は旅自体はもちろんだが計画している間もかなり楽しい。そしてあっという間に旅の時は来た。飛行機とホテルの内容は前回とほぼ同じなのでだいたい同じ時間に成田空港の第2ターミナルで待ち合わせをした。初めてではないがまたみんな射撃ということでワクワクしていた。ごはんを済ませデルタ航空便でグアムへ向かう。機内でお酒が飲みたかったのだが機内サービスはなくアサヒスーパードライが8ドルで売っているぐらいだったので仕方なくそれを頼む。350ml缶で1000円近くはさすがに高いがその価値はあった。

グアム国際空港へ到着すると入国審査では事前に申し込んだESTAのレーンに並んだ。ESTAレーンはガラガラで通常の入国審査の列はすごい人である。申し込んでないとまたあの列で1時間以上待つのかと思うと申し込んでよかったと思った。そう思った矢先である、私以外の3人はあっさりすぐに通過したのに私だけ止められてしまった。せっかく申し込んだと思ったのに私だけ詳細に調べられてしまった。とはいえそんな長い時間がかかることもなくあっさり解放されたのだった。

空港を後にしてベイビューホテルグアムへ向かう。そして少しすると今回独自の予定のひとつ行く予定の準備を始めた。グアムの銃砲店である。これだけ銃が好きなのだから銃砲店にも行ってみたいという思いからだった。

ホテルでタクシーを拾いグーグルマップを見せながらグアム最大の銃砲店であるJTM Benchrestへ向かった。さてこのタクシーの運転手さん快く乗せてくれたものの、料金メーターの上がり方がかなりおかしい。すぐに値段が跳ね上がっていくのだ。結局20分ほどの距離で60ドルほどになっていた。4人で割り勘で払えなくはないので了承し銃砲店を見ている間外で待っててもらった。

さて銃砲店である。グアム最大とはいえそこまで銃がずらっと並んでいるわけではなくお店自体もそれほど大きいわけではない。ただここはれっきとしたアメリカの銃砲店、日本人には買えない実銃用品がたくさん並んでいた。マガジンや銃のカスタムパーツ、手入れ用品など様々である。買うことはできるのだが持って帰れるわけはないので問題のない銃の整備用のマットなどを買って後は店内を楽しんだ。

本物の銃のマガジンもひとつ20ドルくらいと安い。ひとつ買って帰りたい欲求を抑えながら展示された銃を見る。ガラスケースには中古のグロックなどが入っていた。壁にはいくつかライフルが展示されている。すると外で待っていたタクシーの運転手もお店に入ってきて物珍しそうに店内を見始めた。そして店主と雑談を始める。一緒に見るなら料金を少し負けてくれと思いつつ店内を楽しんだ。そしてホテルへの帰路につく。帰りも同じ道をたどって約120ドルくらいの請求となった。4人で割り勘して一人30ドルほど出して支払いホテルへ戻った。

ホテルへ戻ると次はさっそく屋内射撃場に行こうという話になった。せわしない旅行である。さっそくホテルから一番近いウエスタンフロンティアヴィレッジへと向かう。見慣れた店内で撃ちたいコースを伝える。3人はいろんな銃を撃てるセットコース。私は興味のあったCz75を35発ほどでお願いした。

安全に関する説明を受けた後に射撃が始まる。なつかしさを感じながらCz75を構えて狙い引き金を引いた。3回目グアム弾丸旅行の火入れである。屋内であるがゆえのすごい反響音と共に手の中で銃が暴れる。そして集中しているとあっという間に全弾撃ち終わった。全員の射撃が終了し的の紙を店員さんが採点していった。全員撃った銃が違ったけども似た結果に終わった。店員さんには銃目的でグアムに来た人間だとすぐ分かったらしい。男4人組だからやはりバレバレである。

そしてその日の夜は泊っているホテルのレストランの1Fに入っているでステーキですませた。2014年に一度美味しかったお店である。同じようにたくさんの肉を4人で分けて食べたが美味しく行くのも楽なので重宝した。

次の日は今回の旅の一番の目玉であるCQB GUAMでの射撃である。朝ホテル前にオーナーのスティーブさんが送迎の迎えに来てくれた。車に乗り込みまずはCQB GUAMのオフィスへ向かう。射撃場とオフィスは違うところにあるのでオフィスで銃と弾を選んで車に積み射撃場へ向かうのだ。オフィス内には銃がずらっとたくさん並んでいた。前日に行った銃砲店とはくらべものにはならないほどあるのだからすごい。銃砲店は裏にたくさんあったのだろうけども。4人それぞれ撃ちたい銃のリストと弾の数を書いた紙をスティーブさんに渡すとスティーブさんはそれらの調整に入った。店内には銃のカタログやガラスケース越しに銃をたくさん見て楽しめた。あれも撃ちたいこれも撃ちたいとなってしまうが予定から外れると支払い金額がすごいことになってしまうので我慢である。

準備ができるとすべてを車に積むのを手伝い出発した。射撃場はチャモロシューティングレンジというところでオフィスからさらに車で行く。地元の射撃場でCQB GUAMはそこのレンジのひとつを借りているようだ。到着すると銃と弾を車から降ろし射撃レンジの後ろのテーブルに並べていく。4人分とはいえこうやって見るとすごい数である。拳銃はスライドオープンで保管し弾はまた別のところへ並べていく。装填はテーブルではせず射撃レンジの台に移動して準備できてからする形だった。そのルール以外は比較的自由で借りた銃を好きな順番で好きなように撃つことができた。これはすごいよくて他人の借りた銃も弾が同じであれば撃つことができたので予定よりかなり多くの銃を撃つことができた。

射撃の的としては通常の人型のペーパーターゲットと鉄板があった。この鉄板が当たると音がして分かりやすくとても撃ってて楽しいものだった。何メートルで撃ってたかわからないが、4人全員がバンバン当てていると的の距離を伸ばされてしまった。するとちょっとたしかに難しくなってしまったのである。とはいえ射撃は楽しく古いものはコルトSAAから最新のタボールまでいろんな銃を存分に撃って楽しんだ。

この時持ち込んだ物はタクティカル射撃用のホルスターとマガジンポーチそして米軍放出品のレベルIVの防弾プレートだった。撃ったらどうなるか見てみたかったのだ。拳銃はもちろん想定されている5.56mmや7.62mmのライフル弾では全然貫通はしなかった。S&WのM500で撃ったらどうなるかと思ったらこれは貫通してしまった。そばに変形した弾頭があったので記念に持ち帰ることにした。ライフルは貫通せず世界最強とはいえ拳銃弾が貫通したのは意外だった。

そして射撃も後半にさしかかったところでこのCQB GUAMの目玉のひとつであるタクティカル系の射撃をやらせてもらうことになった。

まずは3人横1列にならんで拳銃での前と後ろに移動したり、リロードを含めた射撃をやった。そしてその次はライフルで横移動しながらの射撃などである。基礎的なのからやっていく、どれくらい銃を扱えるかというのも見ているのだろう。その後スティーブさんに映画コラテラルの早打ちをやりたいと伝えやらせてもらうことになった。あんまり弾が残っていなかったので練習はなし。ぶっつけ本番だった。とはいえ集中できていたので2回やったが2回とも成功して的に早打ちを決めることができた。

そしてもうひとつのタクティカル射撃である。これはスティーブさんから提案されたもので、M4ライフルを使う。まず横1列に並んだ的3つに速射、リロードし前進、前で進みながら30mほど先の的を撃つというものだった。実際には撃たずに予行練習を一度した後に実際に挑戦した。歩きながら射撃は初めてだったので全弾命中とはいかなかったがある程度命中させることができた。

そしてCQB GUAMでの射撃が終わった。ここで一番撃ったのはシグのP320だったが非常に撃ちやすく、持ったのも初めてだったが快適に撃つことができよく当たった銃だった。さすがシグの銃はよく当たる。

帰りの送迎でスティーブさんと銃の話をしつつホテルへ戻った。子供の頃から夢だったコラテラルの早打ちをできて大満足だった。動画を見たところタイミングなどもほど同じでできていたのでこれ以上の喜びはない。これで十分というぐらいだったが次の日にはさらにGOSRでの射撃が待っていた。ほんと物好きの旅行である。ここまで撃つのは銃が好きでない人はまず理解できないだろう。

夜は日本にいる時に予約しておいたローンスターステーキハウスへ行った。前回行くことができなくて心残りだったレストランである。タクシーに乗りローンスターステーキハウスと目的地を伝える。すると運転手は「ハルナ」というもっといい店があり、そこに行かないかと持ち掛けてきた。あろうことか2014年の旅の時にタクシーに連れていかれたひどいお店である。しかも前回とは違う運転手なのにこれである。「ハルナ」がタクシー運転手にリベートを払っているのだろうか。もちろん提案は断ったのだが後ほど4人で笑ってしまった。

ローンスターステーキハウスは着くと大盛況でテーブルは人でいっぱいだった。予約しないとまず来れない店である。とりあえずビールを頼むが超大きいワイングラスのようなもので出てきた。画像だと伝わりにくいがあまりに大きいので笑ってしまうレベルである。

そして分厚いステーキが出てきた。日本で買う肉の2倍ぐらいの厚さのある肉を切り分けながら口へ運ぶ。うまく食べ応えも十分だった。アメリカに来たという気分が味わえた時だった。

食べ終わるとホテルへ戻りみんなで部屋でビールを飲んで次の日のGOSRに備えた。次の朝送迎の車がホテル前に到着しGOSRへ向かう4人。車の中では現地のチャモロ人のスタッフと世間話をしていた。到着するといつもと同じように撃ちたい銃を書いた紙を渡して準備してもらう。今回は犬が何匹かいて待っている間はその犬達と触れ合うことができた。こちらで撃つ銃はたいていはみんなすでに撃ったことある銃がほとんどだった。

違ったのはウィンチェスターのレバーアクションライフル、MP5(民間版HK94)、P90(民間版PS90)などだった。ウィンチェスターのレバーアクションはすごく撃ちやすくライフルなのに拳銃弾を使うため反動もほとんどない、しかもこれがかなりよく当たるのである。そしてMP5これはなんというか想像通りの銃であった。反動も少ないしよく当たる。もちろん最高の銃なのだが逆に癖がなくて射撃を楽しむという意味ではちょっと物足りない銃であった。そしてP90であるマガジンへ弾込めるのがかなり癖があったので苦労したが初めて触るP90は面白かった。反動などは大人しめであるがアイアンサイトが特殊なので慣れるのにちょっと手こずってしまった。

そして前回に引き続きバレットM82の射撃である。今回GOSRも行くことにしたのはやはりこの銃はここでしか体験できないのもあった。そしてこの銃を撃つと1人称ではどう見えるか撮影したいというのもあったのだ。帽子に一人称用のアクションカメラを装着して射撃に備えた。前は弾の装填はやらせてもらえなかったが今回は銃を扱えるという信頼を得られたのかやらせてもらえた。伏せ撃ちで射撃する。やはりすごい衝撃で肩が押され壁に衝撃波が反響してすごい音がする。撮影している友人はかなり大変だったそうだ。確認したところ満足した絵が取れて満足だった。一人称の映像はそこまで迫力のある絵とはならなかったが大体の雰囲気は分かってもらえると思う。

射撃が終わると今回は時間の関係上直接空港へ送迎してもらった。ちょっと無理させてしまう感じでお願いしてしまったようなので送迎の方にチップを渡し日本へ帰国した。今回は射撃中の撮影を多めにしたのでたくさんの動画をYoutubeにあげることができた。たまに動画を自分で見て旅行の時の楽しい思い出を見るのが好きだったりする。3回行ったグアムは3回目の正直でやりたいことはをやりきることができた。ただ機会があればまた撃ちたいなと思うのだから本当に物好きである。一緒に行けた3人の友人にはとても感謝している。